セルフディスカバリーアドベンチャーIN王滝に参加してきました。今回もエントリーしたのは100kmの部。
これで春、秋あわせて4回目のチャレンジです。ここまでの成績は
ホントは今年の春はSDA王滝でなくアルプス安曇野センチュリーライドに参加しようと思ってたんですが、御嶽山の噴火で王滝村が大変だと聞いてアルプス安曇野センチュリーライドは来年以降にしてSDA王滝に参加することにしました。
バイクを前に並べるのも大事
初参加のときに感じたのですが、できるだけ前からスタートしないとスタートしてからしばらく団子状態で落車リスクがたかまるので、今回はできるだけ前方にバイクを並べました。
朝3時すぎに起床して、4時15分ぐらいには松原スポーツ公園のスタート地点でバイク整列開始時間の4時半を待つ体制になってました。
4時半になると各自一斉にバイクを並べ始めます。以前はグラウンド列の真ん中あたりに並べてたんですが、今回はスタートゲートからグラウンドまでのアスファルト区間に並べることが出来ました。
これが最終的にタイムにも効いてきただろうと思います。
スタートは6時からなので4時半にバイクをならべてから1時間以上もあります。朝の気温は6度程度と寒かったので、バイクを並べてからスタート時刻近くまでは車の中で仮眠しながら待機してました。
5時半ぐらいに再びスタート地点へ。
スタート
スタート前、天候には不安がありました。
前日の予報では朝の気温は3度。日中も14度ぐらいまでしかあがらない予報。そのうえ午後には雨が降るなんて予報でした。
寒かったのでスタート直前までウィンドブレーカーを羽織ってました。
スタート時刻が近づいてからウィンドブレーカーはバックパックにツッコミ、ウィンドブレイクベストに変更。個人的には腕のあたりが蒸れるととても不快なので、長袖のウィンドブレイカーよりも今回のように袖無しのウインドブレイクベストを着用して走ることの方が多いです。
いつもの安全祈願がすむと、すぐにレース開始です。
「いってらっしゃーい!」
の声に送り出されて一斉にスタートします。
スタート地点の松原スポーツ公園から林道までの間はパレードランってなってますが、ここでももう前へ前へという競り合いが始まります。
というのも林道に入ると必ずチェーン落ちやギア比があってないなどで登れずに止まったり、落車したりする選手がでてきて、後ろにいるとそれに巻き込まれるからです。
たとえ巻き込まれなかったとしてもスタートから最初のチェックポイントまではひたすらイヤになるぐらいの登り。せまい林道で多くの選手でごった返す中を抜きながら前に進むというのも結構難しく体力使いやすいというのもあると思います。
スタートからCP1
スタートからCP1までは長い登りです。この登りで団子状態だった集団が徐々に分解されて走りやすくなっていきます。それまでは団子状態でいつ落車が発生しても不思議じゃない状態です。
落車に巻き込まれるのはイヤだったので、少々オーバーペース気味になっても、できるだけ前へ前へ出るようにして登っていきました。
心拍数が170超えることもあったので、ちょっとペースあげすぎだったかもしれません(^^;
このCP1への長い登りはわりと調子よく登れたんですが、困ったのが下り…
コーナーが全然うまいこと曲がれません。バイクをたおすことができず、かなり速度をおとしてるのに大回り気味に曲がる感じで「あちゃー。今日全然のれてないな」ってかなり焦りました。
コーナーをうまくまがれないと、下りでタイムをかせげないし、何より楽しくない。
コーナリングの感覚をとりもどすために、必死でコツを思い出します。
- リーンアウトが基本
- 全身を大きく使って曲がる
- 身体を曲がる方向へ向ける
- ヘソを曲がる方向にむける
- 腰を浮かす
- 腕をサスペンションのように使う
等々。思いだしたからといってすぐにその通りに身体を動かせるわけじゃ無いので、なんども意識しながら身体をうごかします。
なかなか身体がなれないなかCP1へ到着。CP1につくころには空はすっかり青空に変わってました。
CP1からCP2
この区間は下りや平坦もある区間です。この区間中にコーナリングにも慣れ始めて割と下りで速度を上げられるようになってきました。
コーナーの入り口でしっかり減速。しっかり腰をあげて、曲がる方向へバイクを押し倒すようにリーンアウトの体制へ。頭だけ向けるのでなく身体毎曲がる方向へ向けるようにしてコーナリング。
こんな感じで走ってみたらやっとちゃんと曲がれるようになりました。
時々リアタイヤがスリップしてヒヤッとすることもあるんですが、リーンアウトの体制だと意外と大きく崩れることがなく立て直してコーナーをクリアできました。
いつも最初から同じぐらいの乗り方ができるといいんですが、このあたりは経験不足なんでしょうね。
さて、段々気持ちよく曲がれるようになってきたのはいいんですが、他にも気になることがいろいろではじめます。
水が腹にたまる
まず水が腹にたまる感触が強まってきました。日が差すようになって、気温があがってきたので、かなり水を飲むようになってたんですが、その飲んだ水が身体に吸収されずに腹の中にのこってる感じが強かったんですね。
これまでロングライドでも真水を飲むことはほとんどなく、スポーツドリンク系を多く飲んでたので、このお腹に水がたまってる感触は感じたことがなかったので、ちょっと苦しかったです。
過去のSDA王滝ではリプレニッシュ等水に溶かすパウダーをかならず使ってたので、今後は水そのままでなく何かしらのドリンクの元をつかって身体へ吸収されやすくしようと思います。
グリップ角度があってない
もうひとつ気になり始めたのはエルゴングリップの角度。
今回のSDA王滝直前にグリップをエルゴングリップGP2に交換したのですが、取り付け角度をわりと適当なままにしてたので、どうも下りでグリップ角度があってない感じがしてしょうがなかったです。
グリップ角度が手にあわないと、エルゴングリップの独自形状がかえって手の平を圧迫するようで、下りの段差での振動やブレーキをかけるために握り混んだときなどに手の平が痛むようになりはじめました。
特に痛みがひどかったのが右手。グリップがなじまない感じが強かったのも右手なので、おそらくエルゴングリップの角度が右手だけうまい角度に調整できてなかったのだと思います。
この後右手の痛みは結局ゴールまで続くことに…
CP2からCP3
コーナーを曲がれるようになったかわりに、手の痛みがでてきたり、水腹がきになりはじめたころにCP2へ到着。
CP2にパワーバーがあったのでいただいちゃいました。
ハイドレーションに水をいれたらすぐに出発。初めてSDA王滝に参加したときはCPごとにずいぶん長居して身体を休めてましたが、今回はCPでは必用な水分補給や補給食の入れ換えをすませたらすぐに再出発するようにしました。
とまってる時間が一番タイムを失うことになりますからね。
CP2からCP3は約12kmと区間距離は一番短いのですが、一番辛い区間でもあります。
辛さの原因はこの区間がガレガレのコースだから。
ガレガレの下りはタイミング良く自分よりも上手な方が前を走って下って行ってくれたので、その後ろでラインを真似ることでなんとかクリア。
問題はそのあとにやってくるガレガレの登り坂
ガレガレの道を何も考えずに登ろうとしたら登れません。比較的踏み固められラインをさがして登っていくのですが、ガレた岩の上にのってしまうとあっけなくスリップすることがあります。
トルクがタイヤに均等にかかるようなペダリングをしつつ、ガレた岩場をさくっと通過できるように速度をあげる。そんなことをしながらガレた坂を登っていきます。
が、ついにリアタイヤを盛大に空転させて倒れちゃいました(^^;
疲労もあったのか、バイクが倒れ始めたので脚を出そうとしたんですが、クリートがはずれずにそのまま横転(^^;
倒れた状態のまま脚をひねってクリートを外そうとしたんですが、体制がわるいのがうまくはずれないので、ペダルにシューズがくっついたままシューズを脱いで手で外しました。
そこからガレガレの登りを登り切るまでは押し歩き。横転から復活して登り切るまでに10人ぐらい通過していきましたが、ほとんどが押し歩き。1,2人だけ乗車したまま登り切った人がいたかな。そういうどんな道でも乗車して登り切れるスキルが欲しい…
さて登り切って再スタートしようとしたら、チェーンがインナーの内側に落ちてて再スタートできない(>_<)
横転したときにチェーンが外れて落ちたんでしょうね。
このチェーンがインナーリングとフレームにしっかり噛んでしまってなかなか外れない。チェーンにテンションがかかりすぎだったので、ふと気がついて一番軽いギアにはいってたリアディレイラーを変速してギアをあげてチェーンのテンションを抜きます。
チェーンが噛んでてペダリングできない状態でどうやって変速しようかと最初は思ったんですが、チェーンステーの上側のチェーンを手で引きつつ変速するという方法で変速できました。
チェーンのテンションぬいたらなんとかチェーンが動くようにんっあたので、インナーリングにひっかけて再スタートをきることができました。
CP3からゴール
ガレガレのコースを抜けるとCP3。最終チェックポイントです。
ここでもハイドレーションに水を補給。パワーバーと赤コーラが用意されてたんでいただきました。
こういう疲労困憊してるときの赤コーラのうまさといったら格別ですね(^^;
CP3で75km。SDA王滝100kmコースは100kmという名前がついてるが実質は91km程度という話なので残りは16kmほど。もうほとんどゴールしたも同然。
CP3をスタートしてゴールを目指します。
がスタート直後に左脚に違和感を感じます。なにかクリートがうまくはまってないような感覚です。一瞬「はまりわるいなぁ」と思ったんですが、すぐに「もしかしてクリート緩んでる?」って気がつき、停車してシューズの裏を確認しました。
思った通りクリートを固定するネジがゆるんでクリートがずれてます。
CP2とCP3の間で横転したときにクリートが外れにくかったのも、すでにその時点でクリートの固定がゆるくなってたのかもしれません。
このクリートのゆるみの原因はハッキリしてて、SDA王滝直前のトレーニング中にクリート位置を調整したのが原因です。
外で調整したので、六角ボルトの頭のなかにちょっと泥がつまった状態のところへ携帯工具で締めてたので締めがあまかったんだと思います。
それが王滝の林道を走ってるうちに振動でゆるんじゃったんでしょうね。
サドルバッグから携帯工具を取り出してクリートを取り付けてるボルトを締め直します。
ついでに、エルゴングリップの角度も若干調整して再出発。
身体はかなり疲れてて「もうこれで王滝はいいかなぁ」なんて思いながら走りつづけます。
途中やや長めの下りのあとに大きなミゾのある鋭角左カーブをまがったら最後の登り坂。今月はじめに開催された王滝MTB80km耐久レースで走ったコースを反対側から入る形になります。
この登りにさしかかったときにフロントをアウターからインナーに落とそうとしたら、ナゼか落ちてくれなくて「えーー!?なんで落ちないの?アウターじゃ登れないじゃん」とぼやきながら失速&停止。
停止してちょっとガシャガシャやってたらすぐにインナーに落ちてくれたので再出発。この最後の登りも結構な急勾配で苦しめられます。
登り切って下り始めたらあとはゴールまでずーーっと下り。
右手が痛むけどもうゴールだとおもったらガマンできます。ひたすら下りつづるとフィニッシュラインをしらせる看板が…
そしてついにゴール。
初めてのゴールは完走できたのがただただ嬉しいって気持ちでのゴール。2度目のゴールは8時間を切れたことが嬉しくて「やった!!」って気持ちでのゴールだったのに対して今回は大きな感情の動きはなく「終わったかぁ」というちょっとフラットな気持ちでのゴールでした。
記録は自己記録を大きく更新して7時間4分34秒。
大幅に自己記録を更新したのだから、もっと喜んでも良さそうなんですが、自分の準備不足で手が痛くなったり、クリートがゆるんでタイムロスしたりってことがあったので、もし準備をちゃんとしてたら7時間を切れてたんじゃ無いのか?って気持ちがあってうれしさよりも悔しさがちょっと勝ってたようにも思えます。
と同時に「もうちょっとで7時間切れそうなら7時間切るまでチャレンジせんとあかんよなぁ」という気持ちも(^^;
SDA王滝100kmで7時間切れると秋の王滝で120kmにチャレンジできるようになるので、そうなったら120kmチャレンジしなきゃいけないから、最低でもあと2回は王滝にチャレンジしないと(^^;
タイム更新の要因は?
今回自己記録を更新できたのは、チェックポイントでの停止時間短縮とチューブレス化が効いたかなと思ってます。
停止時間ですが、今までのGarminの記録を見ると下記の通りで今回が一番停止時間短いです。
参加 | 経過時間 | 移動時間 | 停止時間(分) |
---|---|---|---|
2013年春 | 8:35 | 7:00 | 95 |
2014年秋 | 7:55 | 7:08 | 47 |
今回 | 7:04 | 6:27 | 23 |
チェックポイントでの停止時間を最小限にとどめることでかなりタイム短縮できることがわかります。
移動時間を短縮できたのはチューブレス化によるところが大きいかなと思います。
はじめてのチューブレス化は大変でしたが、2回目はわりと簡単にできました。
ホイール外周部で100g前後の軽量化ができるのでチューブレス化は誰に対しても大きな効果を期待できると思います。
反省点。直前の変更はやめましょう
反省点ですが、今回のトラブルの原因は「直前の変更」に集約されると思います。
直前につぎの3つを変更してます。
- クリート位置調整
- グリップ変更
- 水分をスポーツドリンク系でなく水だけにすることに
どれも直前だったので十分試行錯誤されてなくて、本番で課題がでてくるような状態でした。
つい気になるところがあると直前でもいじりたくなるのですが、そこはグッとこらえた方がトラブルは減るんだってことを改めて経験できたかなと思います。
というわけで走行中は「もう王滝はいいかなぁ」なんて思ったりもしましたが、7時間切りを目標に秋も王滝にチャレンジしたいと思います。
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