深夜0時ちょっと前に森林公園をスタートしてPC1を目指します。
涼しくて走りやすい。つい調子よくペースをあげてしまいたくなるのをグッとこらえてペースをおさえぎみに走りました。心拍ゾーンでいうとゾーン2軽い有酸素運動ペースで走るように注意しました。なんせ先は長い。途中で力尽きないようにとにかくペースをあげない。
空の星がきれいだったんですが、走行中に空見上げてばかりじゃ危ないし、スタートしたばっかりで止まるのもイヤだったので、もっと見たいと思いつつも時折見上げることでがまんしながら走行。
途中先回りして待機してたと思われるサイスポ取材陣を発見。手をふってくれたのでこちらも手をあげて応える。
「こんな夜中に取材って大変だよなぁお疲れ様です」とつい口にでる。
ロングライドやブルベの最中はやたらと独り言が増える。しゃべることでたんたんとまっすぐ走りつづける退屈さをまぎらしてる感じだろうか。
PC1までの道中ので早速メインライトのひとつDOSUN A2のバッテリが減って警告ランプがつく。
いきなりライトが消えると危険なので、もうひとつのメインライトキャットアイHL-EL540に切り替える。
PC1についたら忘れずに電池を購入してDOSUNのバッテリ交換をしないとって自分に言い聞かせながら走行。
PC1 セブンイレブン 那須関谷店到着は深夜2時頃。48kmを約2時間で走ってこれたのでかなり良いペースです。緩い登り基調だったのでもっと遅くなるかなぁと思ってたんですが、これでこのあとに向けてゆとりができます。
このあともずっとそうだったんですが、走ってる間に一人になってもPCとなってるコンビニに到着すると他のランドヌールが居て「今このとき、同じコースをゴールに向けて走ってる同志がいるんだな」と再確認できて元気がわいてきます。
買い物をすませて出てきてから乾電池を買うのを忘れたのを思いだしてまた店内へ。今回こういうウッカリ買い忘れてもう一度店内へってパターン多かったですね。深夜スタートでいつもより頭まわってないのかもしれませんね。
PC1で補給をすませたら次はPC2まで50kmの道のりです。
このあたりはまだ平坦基調、気持ちよく走れます。それにしてもこのBRM720宇都宮600kmのコースは信号停止がほとんどありません。よくぞまぁここまでノンストップで走れるコースをつくれるもんだなぁって感心しながら走ってました。
PC1からPC2に向かう間に段々と東の空が赤くなりはじめます。気がついたのが3時台だったので、最初は「なんだ、あの赤いのは?」って思ったんですが、太陽が地平線から顔出す前に空だけは赤くなりはじめるんですよね。
空が徐々に明るくなってくるのをみながら「おおおお!!!夜があけるーー」ってテンションあがってきます!
PC2 セブンイレブン 大信町屋店 についたのは、4時20分ごろ。
すっかり夜があけてきました。ここからはライトなしでコマ図の確認もできるし視界もクリアになるので助かります。
ここからPC3まで約58km。途中猪苗代湖の脇をとおります。湖と山の組み合わせってやっぱきれいですよねぇ。こういうコースは走っていてホント気持ちいいです。
こういう絶景に出会えるのもブルベの魅力ですねぇ。
湖を越えるとじきにPC3 セブンイレブン猪苗代若宮店です。ここでやっと156km、全行程の4分の1を走ったことになります。
到着したのは7:20ごろ。ここまで停止時間込みで平均時速21kmぐらいのペースなので、けっこういいペースで走れてます。
PC3とPC7は同じコンビニでここは有人チェックになってました。ここまでのレシートを確認してもらいブルベカードにシールを貼ってもらいます。
AJ宇都宮では、確認したらシール貼るようになってるんですねぇ。
PC3を過ぎると往路のメインイベント磐梯吾妻スカイラインです。最高地点は標高1600mを超えてます。試走レポートによるとてっぺんには道路にわざわざ「道路最高点」と書いてあるそうなので、それを目指して登っていくことになります。
このあたりからいつも少し前後した位置を走るランドヌールさんが決まってきました。ジオスな方とデモンタブルな方。
それぞれのペースがあるので、コース上で抜いたり抜かれたりすることはあるんですが、PCにつくのはだいたい同じタイミングという感じでこのあとPC6までほぼ同ペースで走ってましたね。
写真とりそびれましたが、磐梯吾妻スカイラインから見える景色も広がりがあってよかったですねぇ。
やっぱりヒルクライムはこの絶景っていうご褒美があるから頑張れる気がします。
ご褒美のない真夜中のヒルクライムなんてただの苦行にしか思えません…(といってもこのあと復路でやるわけですが)
この日は天気も良くこの磐梯吾妻スカイラインを登ってる頃には青空が広がってたので、それもあって苦しいけど気持ちいいヒルクライムでした。
それにしても長い登り…距離20km以上、平均勾配4%ぐらい。実際にはところどころ勾配がゆるいところがあるので、常に5%ぐらいの勾配をのぼってる感じになります。
距離と勾配から2時間ぐらいかかるだろうなぁと思ってたんですが、予想通り約2時間で最高点へ到着。
まいったのがかなりのぼったところでドリンクが底をついたことですねぇ。最高点のすぐ先にドライブインらしき場所があったので、そこで補給できたのでよかったんですが、気をつけないといけませんね。
さて登ったら今度は下り。浄土平をぬけていきます。この下りは火山性のガスがたまってる箇所があるので、そこは「何があっても止まらずに通過しろ」ってブリーフィングで注意がでてました。
あとテクニカルな下りで、霧も出やすいから下りでタイムかせげないとも言われてました。
はい。まったくその通りでした。
下りのコースですが、個人的には今までで一番怖い下りだったかも。
勾配の変化が激しいのか、急な下りのあとに緩い下りがくると視覚的には登り坂に感じるんですが、バイクは勝手にどんどん加速していくので、いったい今どのぐらいの勾配を下ってるのかまったくわからず、平行感まで狂わされる感じでした。
そのせいで怖くてとてもじゃないけど安心してスピードあげられない。
ただ、景色は絶景!
蒸気が噴き出すごつい岩肌むきだしの山って迫力ありましたねぇ。
しばらく勾配変化に苦しみながら下っていくと、だんだんと霧がでてきて視界が一気に悪化。さらに慎重に下ることになり、ペースはやっぱりあがりません。
身体もどんどん冷えてきて辛い。てっぺんの気温がそんなに低くなかったのでウィンドブレーカーとか着ないで下りてきたのが悔やまれます。
登りも大変だったけど下りもしんどかったですね。
どうにか下りも無事クリアしてしばらくいくとようやくPC4 セブンイレブン飯坂八景店です。
到着は11時ちょい過ぎあたり。
脚をやすめるために腰を下ろしてシューズを脱いだりしてリフレッシュ。ここで約220km。全行程の3分の1は過ぎたことになります。
「残りはもう400km残ってない。400kmは過去に完走してる」って思うと走り切れそうな気持ちになってきます。
ここから折り返し地点のPC5までは、約84km。往路のPC間では一番長い距離です。
磐梯吾妻スカイラインほどではないにしても峠越えもあります。
つらいところですが、このコースもやはり景色はいい!
特に良かったのが「摺上川ダム」山の緑と余計なモノが何もない水面、対岸に見える橋、感動モノです。
普段はいい風景に出会ってもあまり自転車をとめたりしないんですが、磐梯吾妻スカイラインの疲れと、PC4からここまでまた登ってきたこともあり、休憩がてら自転車を止めて写真とったりしてました。
そういえばこのあたりから脚の疲労を強く感じ始めてました。たぶん「薬局をみつけたらエアーサロンパス買おう!」って思い始めたのもこのあたりのはず。結局コース上で薬局を見つけられなくて、エアーサロンパスは買えなかったんですけどね(^^;
ダムをこえ、峠をこえて山形県へ突入。ここらへんでまたボトルを空にしてしまいました。
今回のコース、信号も少なく自然も多く、ノドかな農村の間をぬけていくようなコースで気持ちいいんですが、ところどころ、延々と自販機も何も見つからない区間があったりするのがクセもの。
登りではどうしても身体が熱くなって汗をかき、水分がほしくなるもの。さらにペースも遅くなるので、同じ距離を走っていても平坦よりもはるかに水分摂取量が多いんでしょうね。
「まだ足りるだろう」と思っていても不足しちゃったんですね。それでもボトルが空になってから20分程度でなんとか自販機を発見して、一息つけました。
ダブルボトルにしてあれば、ボトルが空になってから探しても十分間に合うと思ってたんですが、主要道からはずれた道を走ることも多いブルベでは、この考え方は危険そうですね。今後は気を付けたいと思います。
往路でのピンチはこれで最後、16時前には折り返し地点のPC5 寒河江に到着できました。
脚も痛むし、腰も痛い、お尻も悲鳴をあげてます。
仮眠するつもりはなかったのですが、横に慣れる場所を用意してくれてたので、シューズをぬいでゴロンと横たわって身体を伸ばして少し休みます。
このゴロンと身体を伸ばすことの気持ちよさったらないですねぇ(^^;
0時前に出発してからここまで仮眠ゼロだったんですが、意外と眠くないのは自分でもちょっと驚きました。
普段だったら絶対眠くて眠くてしょうがなかったと思います。
なんにせよこれで全行程の半分300kmは走破したことになります。あとは同じ距離をもどるだけ!
というわけで復路編につづきます。